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なぜ自分ではボディイメージを修正できないのか?

みなさん、こんにちは!理学療法士の青山遥(アオヤマヨウ)です。

練馬区豊島園で理学療法サロン『AOYAMA STYLE(アオヤマスタイル)[旧店名:mamasalon aoyama]』を営んでおります。

これまでのブログ記事の中で、なんども触れてきた「ボディイメージ」という言葉、覚えておいででしょうか。今日はそれについて少し詳しくお話しようと思います。

「ボディイメージ」という言葉をはじめて聞いた…という方は、過去記事『怪我は治ったはずなのに身体の調子がよくならない本当の理由 <ボディイメージについて知ろう!>』を先にご覧ください。

健康への道は無意識に刷り込まれる「身体認知(ボディイメージ)」との戦い

自分の身体の本当の状態を、自分で正しく把握できていないことを、私は「ボディイメージの歪み」という言葉で、表現してきました。

実は「ボディイメージ」というものが何かについては、神経学者の間でさえ、まだハッキリとした共通見解が得られているわけではありません。

しかし、ママサロンの開業以前に病院で理学療法士として勤務していた私が目にした限り、実際にケガなどが治ったにもかかわらず、患者さんが以前のようには上手く動けないようなケースがありました。これはつまり患者さんの古いボディイメージが、回復を邪魔している事例だと考えられます。

言い換えれば、患者さんがご自分のボディイメージを、ケガをしたままの状態で固定させてしまっていたことが原因なのです。

自分の身体なのに、自分で正しく把握できていない。もっというと自分について誤解している状態が、ボディイメージの歪みといえるのです。

あなたは街を歩いていて、ショーウィンドウや鏡に映る自分の姿をふいに見て、「えっ、これが私?」などと思うことはありませんか?

  • 「こんなに私、猫背じゃなかったのに」
  • 「こんなに疲れた顔じゃなかったのに」
  • 「こんなに太っていなかったはずなのに」

…などなど。

私達は、過去の記憶をもとにボディイメージを作り上げています。記憶といっても主に視覚的な記憶ですが、写真や鏡などに映った視覚情報が、脳に取り込まれ、「これが私の姿」として記憶、いや、刷り込まれているのです。

そして、これは自分で考えている以上に強固で、やっかいなものとなることがあります。

例を出すと、体重については、女性同士の会話でもデリケートな話題だと思いますが(笑)、あきらかに50キロ以上はありそうな相手から、「体重? 最近測っていないんだけど、40何キロだったと思うわ~」などと平然と答えられてしまった経験、ありませんか?

芸能人でも本当に「40何キロ」の成人女性といえば、本当に小柄で華奢な方に限られることくらい、そして自分がそれには該当していないことくらい、理性で考えれば、すぐにわかるはずです。

しかし、ボディイメージには理性では割り切れない部分があって、定まってしまった自分のボディイメージが「40何キロ」であるなら、本当にそう信じこんでしまっているのですね。

実際、その自分を今でも40何キロだといった女性がさすがに気になって、その日の風呂上がりに、久しぶりに体重計に乗ってみたとしましょう。

56キロという数字が出たところで、「あっちゃー、でもあと7キロ脂肪落とせば40キロ代に戻れるから、明日からがんばろ~」となる方のほうが多いでしょう。自分の身体の本当の状態、つまり最新のボディイメージに向かい合うより、はるか昔に作られたボディイメージを“脳内補強”までして、使い続けてしまう例です。

一方、「太ってしまったんだ」と事実を受け入れ、ダイエットをはじめる場合もあるでしょう。そして、ダイエットに成功し、客観的には確実に痩せられたとします。

にもかかわらず、その人が実は「10代の頃の、本当に40何キロだった時代のボディラインが最善」というボディイメージに縛られ続けている場合、「まだまだ私は太っている……」と際限なくダイエットを続けて、身心を損ねてしまう怖さもあるわけです。

いうまでもなく、成長中の十代の女性の身体と、完成された成人女性の身体はまったくの別モノになっているので、十代のままのボディイメージこそベストと思いこんでしまうのは害悪でしかありません。

耳の痛い例ばかりですいませんが、ボディイメージが歪みやすく、けれど訂正作業も一人では難しいという事実を実感していただけたのではないでしょうか。

ボディイメージの歪みが生み出す「ボディスキーマ(身体図式)」の乱れ

ボディイメージが歪んでいると、動作にも問題が出てくることがあります。

これこそ「ボディスキーマ」の問題ですね。ボディスキーマとは、身体の図式という意味です。

われわれはなんとなく日常的に身体を動かしていますが、それもわれわれの脳が「自分はこんな身体をしているのだから、こういう動きをしたいのなら、筋肉はこうして動かさないとね」という複雑な情報に基づくオペレーションを、とくに意識もせずに、無意識的に行えるようになっているからできることです。

前もお話したように、一歩歩くだけで我々の身体の筋肉は約200個も連動するように出来ています。そのすべてを我々はまったく意識などせずスタスタ歩いているわけですが、それも身体の図式という意味の「ボディスキーマ」がちゃんと機能してくれているからなのでした。

しかし、ボディスキーマが乱れてしまうことも多々、あります。

たとえば膝関節がうまく動かせないままの患者さんがいたとします。この人は、かつて肥(ふと)りすぎていて、歩こうとするたびに膝の関節に激痛が走ったから、ダイエットに成功し、痩せた今でも膝をかばうクセが抜けないとします。

昔に作られたボディイメージがアップデートできておらず、また誤ったボディイメージが、身体の動きを調整するボディスキーマの妨げにもなっている例です。

原因はすべての情報を扱う脳にある場合もあれば、動きが悪い身体の箇所自体にある場合もあります。先ほどの膝の患者さんは後者ということですね。

こうなると確実に理学療法士の出番となるのでした。

日頃、何気なく出来ている動作が、痛みや抵抗感があって突然、出来なくなることがあります。そのうち元の状態に戻ることもありますが、長い間、異常を感じ続けるようなことがあれば、理学療法士のもとに来ていただくことをお勧めいたします!

次回は、誤ったボディイメージ・ボディスキーマのままでダイエットや筋トレを行ってもまったく上手くいかないよ、というお話をしたいと思います。

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