[6]自己満パパの勘違いスーパーヒーロー事件-父親1年生あるある-【後編】
本記事は、前後編記事の後編です。前編は「自己満パパの勘違いスーパーヒーロー事件-父親1年生あるある-【前編】」をご覧ください。 |
一昔前のように、家のことは(妊娠、出産、育児)すべて妻任せで、男性は外で働くだけで許されるという風潮があった時代ならともかく、妻側の負担が著しく大きくなる妊娠、出産という人生の段階に、夫はどう関わったらよいのか。どう関わるべきなのかを、今一度、考えていただきたいな、と思うのです。
よくない方法で下手に関わると、僕が経験してしまったように、良い夫・良い父親になれるどころか、家族の中で不満だけが高まってしまう……そんなつらい結果が待っているのです。
勘違いスーパーヒーロー事件からの学び
僕たち夫婦のことに話を戻しましょう。
妻の大爆発があってから、僕はようやく妻と向かい合うという、本当なら当然のことをはじめました。
妻からして見れば、
『夫が私のためを思ってやっている』
のは明らかなので、どうしても「それ、ホントは要らないわ」「あんまりうれしくない」という本音は伝えにくいのです。だから、妻にとって僕はとても扱いづらい夫だったと思います。当人は善意100%でやっているので、本当にタチが悪いですよね。
言われもしないのにマクロビご飯を作ったりしている自分を『正義のアンパンマンだと思っていたけど、やっていることは(悪役の)バイキンマンだったんだね』なんて結論になりました。
妻からは『あなたが一生懸命やっていることはバイキンマンといっしょで、一種のいやがらせでしかなかったんだよ』とはとても言えないですよ。
たとえ言葉にできたところで、アンパンマンを演じているつもりの僕には「届かない」と諦めていたのかもしれません。
この、通称「勘違いスーパーヒーロー事件」で僕が学んだことは、
- 妻の思いを正確に受け取ることの大事さ
- その思いと自分の思いを調和させていくことがわが家の幸せにつながる。
- 自分にとってはアンパンマン(=正義)でも、妻にとってはバイキンマン(=迷惑)なんてことはよくあること。自分の中のアンパンマン(=正義)を強要してはならない。
……でした。
何が正しいかは人(家庭)それぞれ
本当は、アンパンマンをやっている自分を、妻に、誰かに褒めてもらいたかっただけなのかもしれません。しかし、そういう幼稚な承認欲求が、家族を逆に不幸にしてしまっていたという事実は、大きな反省点となりました。
幸せは家庭の数だけあります。仕事も頑張っている夫が、家でも妊婦の妻の家事を手伝い、指導もして、マクロビご飯までつくっている。それが幸福につながるご家庭もきっとあると思いますよ。
でもウチはそうではなかった。人生はゲームではないので、ある条件を重ねていけば、ポイントがたまってクリアできるわけがありません。
世間一般では幸せの条件となる要素も、あなたのご家庭ではそうではないかもしれない。
本当の家庭の幸せを築くには、質の良いコミュニケーションが不可欠です。引き続き、今後も夫として、父として頑張っていきたいと思っている僕でした。
子供の誕生に伴って、僕の幸せの基準は変わりました。自分の幸せではなく、家族の幸せの追求こそが自分の幸せだと思っていたのです。もちろん、それは誤りではないと今も思います。
でも、当時の僕がそれを突き通そうとすると、もれなく悪循環にハマりました。ハマるだけでなく、どんどん家庭の状況は悪くなっていったのです。以前からお話ししている”自己犠牲の負のスパイラル”で、僕の黒歴史といってもよいと思います。
本当はまずは自分を幸せに……ということを僕は学ぼうと思ったのでした。
次回に続きます。
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