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治癒力を高めるには?~自分の症状に焦らず向かい合おう

みなさん、こんにちは! 理学療法士の青山遥(アオヤマヨウ)です。

練馬区豊島園で理学療法サロンAOYAMA STYLE(当初の店名は「mamasalon aoyama(ママサロンアオヤマ)」でした)を営んでおります。 約12年間の総合病院での理学療法士としての臨床経験をベースに、「快適な生活は正しく食べて、正しい姿勢から!」をモットーに、姿勢の修正や運動療法(いわゆるリハビリ)、そしてその方の職業や生活にあったセルフケア指導を行うことで、お客様に元気になっていただくお手伝いをしております。

継続した施術により、段階を経て少しずつ治っていく

当サロンでは、初診の患者さんには、お話を聞かせていただく時間をとくに長く設けるようにしています。

すると、みなさん、さまざまな身体の悩みを詳しくお聞かせてくださるのですが、本当に痛い、つらいところだけの悩みをお話になって、それ以外……たとえば少し調子が悪くなっている部分については「完全スルー」、触れもしないというケースがよくあるのです。

患者さんのお話だけを完全に鵜呑みしたなら、その方が訴えられた痛みの出ている箇所だけで判断をしなければならなくなります。しかし、身体の支障は、ひとつの部位だけの問題ではないことが多いので、それは危険なのです。何らかの説明があると思いますが、仮に身体の別の部位の治療からはじまっても、「そこは痛いところと関係ないのに!」と思わないでくださいね。

もうひとつ、患者さんに知っておいていただきたいことは、悪い症状ほどすぐには治らないということです。

最初の施術後にお客様の訴えた場所が完璧に治っているのに越した事はないのですが、とくに重い症状の場合、たった一回の施術で劇的に回復することは事はあまりありません。

たとえば、週1回の施術を4〜5回受けていく中で、さまざまな症状の変化を経験しながら、治っていくのが、実は普通のことなのです。

それも「既存の痛みがだんだん和らいでいった」的なわかりやすい経緯を取ることは珍しいです。

もともとあった痛みが一時的に悪化して、その後消えた。

あるいは、今まで痛くなかったところが痛くなってきた、眠りが深くなった。

翌日だるかったが、次の日は身体全体が軽くなった……などなど、実に多くの、想定外の変化が表れるのが「普通」なのです。そして、これらの段階を経て、最終的に初診でお伺いした一番痛いところが治っていくのです。

『治して欲しいところがすぐには治らなかったという理由で、サロンに通われるのをやめられてしまう』。

実際、アオヤマスタイルでもそういう患者さんがいらっしゃいました。これは治療の説明を私がうまくできなかった失敗ではありますが、今ある支障が、次にどういう症状に変化するかまでは予測できない部分もあるのです。

「変化」や「気付き」を繰り返し、快適で健康な日々を取り戻す

継続的な「介入」ができなければ、どんなベテラン理学療法士でも、患者さんの身体の悩みの根本的な解決までに導くことはできないのです。

ひとつの症状の根本的な原因は、他の身体の部位にあったりするものなのです。そして支障が軽い部位から治っていくことが大半です。

その結果、よく聞くのが、

  • 『そういえば……呼吸が深くなったみたい』
  • 『そういえば……眠りが深くなりました』
  • 『そういえば……体が軽くなりました』
  • 『そういえば……息子の抱っこが楽になりました』
  • 『そういえば……歩幅が広くなりました』

などなどの言葉です。

「そういえば」というしかない少しの「変化」や「気付き」を繰り返す中、快適で健康な日々が戻ってくるものなのです。

頭痛が主訴で来店されたお客様が、数回の施術を経ても頭痛はあまり治っていないと思っていたけれど、1ヶ月、2ヶ月たった頃、結果として『そういえば頭痛が治っていたわ』と気づく、なんてことが多々あります。ウソみたいに聞こえるかもしれませんが、本当の話です。

「痛みの場所が変わったので驚いた」という方もいますが、すごく悪い箇所がいまだに治りきらないのに、また別の箇所も悪くなってきた! ……ということでは決してありませんので、安心してください。

患者さんにお伝えしたいことは、身体の悩みのうち、もっとも重い症状だけに意識をフォーカスしすぎないでください、ということです。重い症状ほどそうなりがちですが……。

いくらベテランの理学療法士とはいえ、治療をはじめた初期は、ビフォーアフター的な結果が明確には出せません。そうした理由で施術を受けるのをやめてしまうのは、ほんとうに勿体ないことです。

これはママサロンにかぎらず、すべての信頼できる施術者の施術を受ける方に訴えたいことですね。

人の身体というものは複雑でもあり、ある意味、単純ともいえます。

そして、どこかに重大なエラーが出ている以上、ほかの身体の部位も、じつはそこまで万全な状態といえるわけもないのですね。すぐに良くなることもあれば、時間がかかることもあり、長い目で見れば良くなっていました……程度のゆるやかな回復しかしないケースも本当によく目にします。

焦らずじっくり、症状に向かい合いましょう

とくに重い症状の大半は、じわじわと悪化した結果であることがほとんです。そういう場合、治療効果に気づくのもゆっくりです。焦らず、じっくりとご自分の症状に向かいあってみませんか?

整体院やクリニック、マッサージ屋、すべてにいえることです が、やはりたった一度では治せないことが多いので、最低でも3~4回通った上で、その施設の良し悪しや自分との相性を判断していただければ、と思います。

当サロンでは、週1回ペースで3〜4回通っていただければ、どのような重い症状に悩む方にも何かしらのポジティブな変化、改善を体感していただけると自負しております。

まとめると、長年の、あるいは重い身体の悩みであればあるほど、主症状だけに囚われていてはいけません。自身の全身の状態について、施術者と細かく共有し、その一つずつの改善を体感していただければ良いな、と思っています。

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