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【理学療法のお仕事】首の痛みはこうして治す!【施術の中身公開】

みなさん、こんにちは! 理学療法士の青山遥(アオヤマヨウ)です。

「快適な生活は正しく食べて、正しい姿勢から!」をモットーに練馬区・豊島園で、理学療法サロン『AOYAMA STYLE(アオヤマスタイル)[旧店名:mamasalon aoyama]』を営んでおります。

約12年間の総合病院での理学療法士としての臨床経験をベースに、姿勢の修正や運動療法(俗にいうリハビリ)、そして自分にあったセルフケア指導を重視し、お客様に元気になっていただくお手伝いをしております。

今日は「首の痛み」をテーマに、実際に治ったお客様の体験談をもとにお話しさせていただきますね。

実は当サロンに来店していただいたお客様のほとんどが、首の痛みを抱えられています。それほど首の痛みはメジャーな症状なのです。

しかし首の痛みを訴える方に見られる共通点として、

『実は、腰も少し痛い』

ということがあるのです。

また、首の痛みが主な悩み(=主訴)のお客様の大半は、すでに整体院やマッサージ屋さん、リラクゼーションサロンに色々と通われており、様々な施術やマッサージを受けてきた方がほとんどです。

原因は「首」とは別の場所にあり?!

まわりまわってママサロンにたどり着いたお客様のお話をよくよく聞いてみると、

『一時的には良くなるのだけど、すぐにまた戻ってしまって……』

『その場はとても気持ちいいんけど、痛みは取れないまま。かえって首の痛みが増しちゃって。頭痛が出たことまであります』

『実は、腰も痛いんですよね。首の痛みが増してくる前兆として、腰が痛くなることが多いかも』

といった声を耳にすることが多いのです。

つまり、

  • 首だけやっても根本的な解決にならないことが多い
  • むしろ首が痛いからといって、首にばかりアプローチすると、逆に悪化させてしまうことも
  • 首の症状は結果であって、実は根本的な原因は他の部位にあることが多い

……ということなのです。ココ↑とても大事なポイントですよ!

実際にお客様の身体を確認してみると、みなさん、たしかに首以外のところに問題が見受けられるのですね。様々なのですが、腰、骨盤、肩……あるいは足の指だったりもします。

僕は総合病院勤務の理学療法士だったので、様々な疾患を抱えた患者さんのリハビリを行ってきました。疾患に対するリハビリをするのはもちろんなのですが、それだけでは良くならない患者さんをたくさん見てきました。

ママサロン院長 青山遙の過去を綴る「私の履歴書」シリーズ
[1]【内科病棟勤務編】内部疾患に対するリハビリ業務で得た「正確な評価」技術と理学療法士としての限界
[2]【リハビリ専門病棟編】病後のADL回復度合いは病前の動作パターンで決まる
[3]【訪問リハビリ勤務時代】高頻度で慢性的な施術は「健康でありつづけたい」という自立心を妨げる

病院勤務の理学療法士が陥りやすいことなのですが、骨折だったら骨折部位だけ、脳血管障害による手足の麻痺だったら、麻痺した手足だけ、といったように障害部位に対するアプローチに終始してしまう傾向があります。

最初の頃、僕もそうでした。でも、それでは限界があるんですよね。

大切なことは、

『身体は頭の先からつま先までつながっている』

という事実に気づけているかどうか?なのです。どこかの部位にエラーがでたら、そのエラーを補うように、他の部位が何かしらの形で「代償」しているのです。そしてその代償部位に痛みが出ることがよくあります。

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その代表格といえるのが首の痛みです。

もちろん首が根本的な原因であることもありますが、当サロンにいらっしゃるお客様を診ていると、ほとんどが腰や足、背骨の歪みに根本的な原因があり、そうした身体上のエラーを、首が補う形……つまり「代償」しているため、首に痛みが出てきてしまっているのです。

なので、首の痛みで来ていただきましたが、問題の足と腰を治しただけで首の痛みも治っちゃったよ、というケースもたくさんありました。

ある患者様の症例

では、実際にどのように私が治してきたのか。これからそれをお伝えしたいと思います。

症状首が痛い。夕方が特に辛い。ひどい時は頭痛と目眩もしてくる。そんな時は、なんとなく腰に違和感が出る。
原因この方はまず、骨盤が左に傾くというか……はっきり言うと、まさに「崩れて」しまっていました!
これが根本的な原因でした。骨盤が左に崩れているため、首を右に傾けて、その姿勢で固まっていることで、バランスをなんとか保っている状態です。常に首を右に傾けているため、首の右側の筋肉がカチカチに固まっていました。

聞くと、マッサージ屋さんや整体院を掛け持ちしており、首の右側が「硬い」と指摘され、温めたり揉みほぐしてもらったり、ストレッチしてもらったりなどなど、色々なことをしてもらったとのこと。その場ではとても気持ちよかったがすぐに戻ってしまうし、日によってはかえって悪化したこともあったとのこと。
アプローチ骨盤の崩れが根本的な『原因』であり、首の痛みは歪んだ姿勢のバランスを補うための『結果』だったことが明らかになったので、骨盤の修正を中心に全身のバランス調整をいたしました。
セルフケア指導この段階で首の痛みは治っていました。しかし、この「治った身体」を、つまり「修正されたボディイメージが備わった身体」を、これから先も維持できるための指導を行いました。

理学療法士である私の得意分野である『運動療法』を行い、自分で自分の身体を治せるようにお手伝いさせていただいたのです。

以前のコラムでも登場しましたが、『四股ふみ』をしてもらって、それでのセルフケアを試みました。しかし、この方は股関節周りの柔軟性がまだ足りておらず、かえって悪化させてしまう可能性があったので、『左右対称のあぐら』を使って、骨盤の対称性を作ることから開始することにしました。
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症状は結果であり、原因は往々にして違うところにある

お話がもどりますが、このお客様は、

  • 歪みが強く
  • 施術後にすぐに戻ってしまう

ので、週1回×4セットの1ヶ月間を症状改善期間として必要としました。セルフケアもやっていただいたので、その後は月1回のメンテナンスで通われています。

今回のコラムで私が1番お伝えしたいことは、

『症状は結果であり、原因は往々にして違うところにある』

ということです。

首の痛みでこの方はいらっしゃいましたが、実際に行った施術は『骨盤・背骨が9割、首1割』です。痛い部位とは異なるかもしれませんが、根本的な原因にしっかりアプローチすることで、しつこい痛みも治ってしまうことが多々あります。

もちろん、痛い部位が根本的な原因であることもありますが……。

やはり、人それぞれ『原因』と出てくる症状の『結果』は違うんですね。

そうです、みんな違うんです!

だから一人一人を正確に評価しなければならないし、一人一人に見合った、適切なアプローチを、お客様の大事な身体に携わる医療関係者は見極め、選択しなければならないのです。

ちなみに、『原因』と『結果』が異なる理由については「体はすべてつながっている?!治療の現場を変えた「アナトミー・トレイン」とは」で詳しく説明しておりますので、ご興味がある方はぜひ併せてご覧いただければと思います。

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