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妊娠中の股関節の痛みの治し方【施術の中身公開】

みなさん、こんにちは! 理学療法士の青山遥(アオヤマヨウ)です。「快適な生活は正しく食べて、正しい姿勢から!」をモットーに練馬区・豊島園で、理学療法サロン『AOYAMA STYLE(アオヤマスタイル)[旧店名:mamasalon aoyama]』を営んでおります。

今日は、妊娠中の女性にとても多い「股関節の痛み」の問題についてお話ししましょう。

過去の「理学療法士のお仕事」シリーズ記事
【理学療法】腰痛はこうして治す!<前編>【施術の中身公開】
【理学療法】腰痛はこうして治す!<後編>【施術の中身公開】
子供の「首痛」「頭痛」「肩痛」…よくある3つの姿勢に原因アリ
・【理学療法のお仕事】首の痛みはこうして治す!【施術の中身公開】

胎児の成長が母体に及ぼす影響とは?

まず、「妊娠中の女性は、お腹の中にいる赤ちゃんの成長に伴い、必ず姿勢が変化してしまう」……このことを大前提として押さえてくださいね。

胎児の成長に伴って、ママのお腹が大きくなり、同時に骨盤も開いていきます。そうなると、骨盤の上に乗っている背骨も、そのカーブの形を変えていくのです。

さらに、骨盤の下にある股関節や膝、足首にも必ず何かしらの影響が出ます

骨盤に限った話ではないのですが、人体はどこか一つの関節が動くとそれに付随し、他の関節も動かすことでバランスを保つ仕組みになっています。妊娠中の女性の場合、胎児の成長に伴って骨盤が強制的に開いていくものなので、その骨盤の動きに連鎖し、他の関節になんらかの「代償」を行うようになります。そうした負担が出てしまうことは生理的現象であり、ある意味、しようがないことだと言えます。

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そして、その負担が痛みや不快感などの症状がもっとも出やすいのが、股関節なのです。

ママサロンに通われる妊婦さんのうち、実に約8割もの方が股関節痛を訴えられています。

そして、ここが大事なのですが、どの妊婦さんも『左右どちらかの股関節だけが痛くなる』のです。つまり片側の股関節だけ、痛くなるのですね。

先ほども述べたように、妊娠中の女性は胎児の成長に伴って骨盤が開いていくものなので、体型・姿勢が変わっていくのは仕方がないことです。

しかし、その中でも身体に出る痛みなどの症状が軽かったり、全く不定愁訴がない妊婦さんもいらっしゃいます。その一方で、股関節痛がひどくなって歩くのがやっと。首や肩、腰などの部位までもが痛くなってしまう妊婦さんもいらっしゃいます。

キーワードは「負荷分散」

この違いは何なのでしょうか?

答えは『身体の左右の対称性』です。

これはなにも妊婦さんに限った話ではないのですが、人は重力の下で生活しています。もっというと重力に逆らって生きています。

常に重力に晒されて生きていく中で、その負担を分散させるための一手段が、身体に『左右の対称性』を保たせることなのです。

それは、たとえ骨盤が開いてきても同じです。

骨盤が開いてきて、背骨や股関節、膝、足首が変化しようとも、『左右の対称性』を限りなくキープできていれば、重力の負担は左右にちゃんと分散されますので、どこか一箇所にだけ負担が集中することはなくなります。

股関節痛でママサロンにきていただいた妊婦さんの姿勢を確認すると、やはり皆さん、身体の左右対称性が崩れており、ほとんどの方が片側の股関節や肩、あるいは足首に負担が一極集中していることがわかります。

それでは、そんな妊婦さん達の股関節痛をどうやったら治せるのか?

それをここからお伝えしたいと思います。

股関節痛の施術事例

実際に当サロンが、妊婦さんの股関節痛にどのようなアプローチをしているのかを例にお話ししましょう。

症状妊娠5ヶ月で、左の股関節痛を自覚。立つ時と歩くときに特に痛む。左足には、むくみも……。
原因胎児の成長に伴い骨盤は少しずつ開いてきている。一方、骨盤が左後方に崩れており『左右対称性』が大きく崩れてしまっている。

それに伴い、骨頭と臼蓋からなる左股関節の関節面に『ズレ』が生じ、関節面の一部に負担が集中している。

また、左股関節が常に曲がった状態で日常生活を送らねばならないので、左側のリンパ節が詰まっている。
アプローチ胎児の成長に伴う骨盤の開きは維持しつつ、左後方へ大きく崩れてしまった骨盤を左右対称に修正しました。同時に、左の股関節の骨頭と臼蓋の関節面も修正し、関節内での負担の分散、リンパ節の滞りの改善をしました。
セルフケア指導前述したとおり、妊娠中の女性にもっとも大切なことは、骨盤が開いた後でも『身体の左右対称性』を維持していくことが大切となります。

このお客様には股関節が曲がった状態での動作であるため、『ヒップアップ』のセルフケアを提案させていただきました。

妊婦さんにヒップアップ!?と思うかもしれませんが、ヒップアップというのは「呼び方」であって、ポイントは骨盤〜股関節周りの筋肉を左右均等に使ってもらうことを覚えるための運動です。

これを覚え、実践していただくことで、骨盤の『左右対称性』を維持ができるようになります。

以上が施術のあらましとなります。

セルフケアは身体の「歪み」を治してから!

まとめると、妊婦さんの治療とエクササイズを進めていくうえで大切なことは、

  • 胎児の成長に伴う骨盤の開きを許容しながらも、身体の左右対称性を維持すること
  • 筋トレではなく筋肉の動かし方を覚えることで、力ませないこと

です。

エクササイズでお腹が張ってしまったら元も子もありません。切迫性流産になってしまわないよう、力ませないで、効率よく必要な身体の動かし方を覚えていただくことも理学療法士である私の腕の見せ所です。

妊婦さんのセルフケア方法については、『妊婦 骨盤』などで検索するとたくさんのセルフケア方法が出てきます。どれもとても素晴らしいセルフケア方法だとお見受けします。

しかしながら、そういったセルフケアを実践していても、なかなか上手くいかない妊婦さんと出会うことが多いのです。

様々な雑誌やメディア、インターネットで骨盤に対するケアの『ハウツー』が紹介されていますが、一人一人ボディラインや動かし方の癖はやはりまったく違うのです。みんながみんなこの方法をやれば、上手くいくのだといったセルフケアはこの世には存在していません。

むしろ、歪んだ姿勢、左右『非』対称でのセルフケアはかえって歪みや非対称性を助長しうる恐れがあります。

頑張ったのに、よけいに悪くなる。考えるだけでもつらいことですよね。

セルフケアに興味があるのであれば、ぜひ一度、ママサロンへ来ていただき、自分の身体をリセットしてください。

自分の身体の癖も理解していただいたうえで、行えばセルフケアの効果は2倍、3倍にもなるでしょう。

本日もお読みいただき、まことにありがとうございました!

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