筋トレで効果がでない?!代償を減らして筋トレ効果を上げるための方法とは
みなさん、こんにちは!理学療法士の青山遥(アオヤマヨウ)です。
練馬区豊島園で理学療法サロン『AOYAMA STYLE(アオヤマスタイル)[旧店名:mamasalon aoyama]』を営んでおります。
「美しいボディラインを手に入れるには、筋トレに励むしかない」
フィットネスブームの日本で、これはもはや、常識になっているのかもしれません。しかし、「筋トレ万能論」にわれわれはとらわれすぎてはいないでしょうか?
これが今回のテーマです。
その前にお伝えしておかなければならないのは、 筋肉を鍛えること自体は、素晴らしいことだということです。適切な筋トレによって「筋肉を蓄える」いわゆる「貯筋(ちょきん)」を行うことは重要だからです。
適切な運動を行わなかった場合、20歳頃と比較して、60歳では上肢(腕部)で約10~20%、下肢(脚部)では20~40%程度も筋肉量が低下するといわれています。とくに女性の筋肉減少率は高いので、要注意なのですね。
せっかくの筋トレも●●のせいで効果が半減?!
このように筋トレ自体にはさまざまな利点があるのですが、 実は身体の「ベース」がしっかりしていないと、ジムでの筋トレだけでなく、ヨガやピラティスなどの効果さえ半減してしまうのはご存知ですか?
また、ジムに通っている中で、身体のどこかに筋肉痛とは違う痛みや違和感を感じてしまったという方、かなり多いのではないでしょうか。
これらの原因は多くの場合、運動のやり過ぎでも、頑張りすぎでもありません。
ある動作を身体が行うという時、通常であれば動くべき筋肉がうまく動かない場合があります。そういう時には、他の筋肉が、動くべき筋肉のかわりに動いている。つまり「代償」して動いてしまっているのですが、これが良くないわけです。
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特に筋トレは、見た目だけは同じような動作が出来ていたところで、動かすべき筋肉を間違えていると、ただしんどいだけで、狙った効果はまったく得られないものなのです。
自分のボディイメージや、ボディスキーマの歪みについて、自分ではまったく気づけないような状態の人が、形だけ表面的に真似てトレーニングを行っていたら、どうなるのでしょう?
歪んだ身体のまま、身体の「ベース」がしっかりしていない身体のままで筋トレをしつづけたところで、その歪みが筋肉の付き方に如実に現れてくるしかないのです。
シビアなことを言いますが、努力したつもりが、なんの意味もないことをしていただけ、ということですね。
くりかえしますが、歪んだ身体のまま筋トレをしても、歪んだ、バランスの悪い筋肉しかつきません。あなたのシルエットは望んでいた「美しさ」からは、どんどんかけ離れたものにしかならないのです。それどころか、歪んだ筋肉は歪んだ姿勢につながり、日常生活に支障が出てくる場合すらあるでしょう。
理学療法士としての私が初心者トレーニー(=トレーニングをする人)はもちろん、ある程度、トレーニングにも慣れてきたはずのに、美しいボディラインをゲットするという点での成果に満足できていない中級以上のトレーニーの方にアドバイスするとすれば、「身体のベースの歪みに無自覚でいてはダメ」ということに尽きます。
やみくもにトレーニングを続けたところで、良い成果は出ず、逆に故障なども出てくる可能性のほうが高いので、思い当たる方は一度、理学療法士などのアドバイスを受けることをお勧めします。身体の変なクセを解消することが効果的です。
(過度な)筋トレが必要ないってどういうこと?!
さて、あらためて「美しいボディラインを手に入れるには、筋トレに励むしかない」という“常識”について、私の意見を述べさせていただきますね。
たとえばフィットネスモデルの女性のような、ゴージャスな身体を手に入れたいんだ! あれが私の美の理想なんだ!という方以外、「過度な筋トレは必要無い」というのが私の見解です。
女性が、フィットネスモデルのように身体を筋肉質に作り変えることは困難です。いわゆるフィットネスモデルのような身体になりたければ、ボディビルダーと同じ強度のトレーニングを行い続けなくてはなりません。
筋肉量が男性にくらべて少ない女性が、後年のことを考えて、若いうちから筋トレで”貯筋”するのは良いことですが、
- キレイになりたい!
- 魅力的になりたい!
という目的がメインでハードな筋トレを実践しても、筋肉量がもともと多く、筋肉も付きやすい男性に比べて効果を実感しにくい、じつは効率のよくない自己投資ということになります。
一方、理学療法士の監修のもとで、「いい姿勢」をキープできるようにする「だけ」でも、身体は引き締まって整うわけです。
これまで使ってこなかった筋肉を使い、これまで過度に酷使してきた(=代償させてきた)筋肉を休ませることによって、身体全体の筋肉の付き方のバランスがよくなるからです。
自分の美の理想をどこに掲げるか。ある意味でボディイメージの改善にもつながってくるかと思いますが、すべてをひっくるめて総合的にキレイになれるお手伝いを効率的に出来るのが、われわれ理学療法士ということは覚えておいてください。
現在のジム通いで成果が出せていない方、ご自身についてご不満がある方。
運動を通じて身体に支障が出ているという自覚のある方はもちろんですが、そうでなくても筋肉の健やかな成長を妨げる「身体の悪いクセ」がご自分にないかを知ることだけでも、大きな意味があると私は考えています。
ぜひ、当院をはじめ、理学療法士に気軽にご相談くださいね。
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